複雑機能はないもののどれも使い勝手に優れる
スタンドタイプといえば、昔ながらの立ってバーベキューを楽しめるのがおもな活用法ではあるが、ハイスタイル、ロースタイルと2段階調節ができるタイプも大半を占めている。ここで紹介するものにはその2WAY対応ではないものもあるので、グリル選びの判断はそこも考慮に入れたい。また、スタンドタイプだから立つての調理だけが常套だと思いがちだが、ハイスタイルのチェアと組み合わせれば、座りながら焼障ながらというスタイルも無理なく可能である。そのスタイルを取れば、焼き係と食べ係が別々になることはない。自分が持ち合わせているテーブル、チェアとの相性もけつこう重要なポイントだ。
フタを活用するだけでいつもと違う仕上がりに
日本では生活様式やファッションのアメリカナイズは古くから浸透していたが、なぜかバーベキューのスタイルは忘れ去られていたかのようだ。近年ようやく、バーベキューグリルにフタを活用する文化か広く知られるようになってきた。
バーベキューグリルにフタがひとつあるだけで調理のバリエーションは格段に増えるし、意外とそんの調理法も簡単である。熱せられたグリルにフタをするということは、それだけで単純にオーブン効果が得られる。下からの熱源だけでなく、フタ内の熱気を循環させる役割を持つからだ。このいわば「熱の封じ込め」はダッチオープンにも似ていて、いとも簡単に食材の旨味を凝縮してくれる。だから料理が苦手ベな人でもフタ付きのグリルを使ってみると、いつもと違う仕上がりの手応えを手軽に感じ取れるのである。たとえば鶏モモ肉をシンプルにフタを閉じて調理したとすると、外はカリカリ、中は肉汁たっぷりでジューシーになる。
山灰を使うフタ付きグリルならば、スモークチップやウッドを活用するだけで、香り高いスモークだってできるのだ。ただし、ガス式のコールマン・ロードトリップグリルや電気式のロゴス・LOGOS バーベキューエレグリルはスモークに適さないので、購入の際はその点、注意が必要だ。フタのクリアランスも選ぶ際には気を付けたいポイント。例えば鶏の丸焼きなど大型で高さのある食材を試したいなら、フタにも余裕が必要となる。